ヤバい経済学 [増補改訂版]
|
|
分類: | 本
|
発送可能時期: | アクセスしてご確認下さい
|
参考価格: | ¥ 2,100 (消費税込)
|
|
ちょっと事前の予想と違いました 話題になったし、タイトルも、かなり期待をもたせましたので、
いつか読まないと、と思っていましたが、ようやく読みました。
ちょっと事前の予想した内容と違ってました。いわゆる体系だった
正統派の経済学もしくは政治経済学(表の経済学?)に対して、「裏の
経済学(政治経済学)」のようなものを想定していました。たとえば、
橘玲氏の一連の著作のような、資本主義体制のアノマリーをついたような
抜け道を。
でも、本書、ある意味、流行の「行動経済学」的な「エクスペリエンス理論」
ではないけれども、人もしくは人々の社会において、「あれ?」という
ような問題、課題、疑問を、統計学的に、データ分析的に解析すると、
人を動かす「インセンティブ」という観点から観測、分析すると、一体
何が見えてくるのだろうか?という、大変興味深いテーマではあります。
訳者が述べているように、レヴィット教授は、経済学ではあるけれども、
従来の「政治経済学的」啓蒙書の手法とはまったく異なり、掲げて分析
しているテーマそのものが、啓蒙のための身近なたとえでも何でもなく、
追求したい欲望にかられて、タマネギの皮をむくように、どんどん探求
していった本です。そういう意味では、何かの役にたつのか、どうなのか。
今後を見ないとなんともわかりません。
改定増補の後半半分は、まったのオマケなので、本編は、
見かけのページ数の分量ほどはない。それから、米国の話が中心(当たり前)
なので、子供の名前とか、人種(偏見)を扱ったテーマは、それほど
感情移入して読めなかったので★は減らしました。相撲力士を持ち出すのも
ちょっと動機がよくわからない。
統計で社会を見る アメリカの社会の特に負の側面(犯罪、事故、経済格差)等について、統計を活用し分析して
おり大変楽しめます。
子供のいる家庭では銃よりもプールでの事故のほうが多い。名前は裕福な家庭から流行が始まる。
等日本人には見えていない内容が多く、アメリカ社会の断面を浮き彫りにしています。
また、冒頭では日本相撲の千秋楽で七勝七敗の力士の勝率がいかに高いかを解説しています。
しかし、これは近年流行の行動経済学というよりも社会学に近く、表題にはやや疑問を感じます。
アッ、と驚いた視点 個人的に犯罪率減少は中絶合法化の章が一番好きですね。
そんな視点があったかーという感じで思わず唸りました。
正直この章とヤクの売人の章以外は理屈臭くてウザったいんですがこの「犯罪率減少のカラクリ」の章は一読の価値アリ。
目から鱗が何個も飛び出ますよ。
それほど… 私の周りでも、「ヤバい経済学」の評価は高く、事実このレビューでも評判は良いみたいですが…。 私にはこの本の面白さが今一、伝わってきません。 どこが「ヤバい」のか。暴露本とも違いますし。 著者も外国の方であり内容も外国の事柄のために、外国の本特有の言い回しが気になったり、ピンと来ません。 周りから一目置かれる本の厚さとタイトル、そして著者の名前。また、値段の面でも大学で使ってる教科書並みなので、この本が受けているのは本当に世界の情勢に長けてる教授の様な方々か、ちょっとしたインテリぶっている人のどちらかだと感じました。
翻訳にも色々気を使っていると思う 人間の行動の根本にはインセンティブと言う考え方があり、経済的・道徳的・社会的に得をする方向に動く。これは情報から読み取ることができるのだけれど、情報には不平等さがあり、損をする人も生まれる。情報から読み取る際には、通念を取り払い、物事の相関と因果関係を正しく見極める必要がある。以上の様な思想に基づき、一見すると馬鹿馬鹿しいと思えるような疑問を次々と連想ゲームのように取り上げ、あらゆる解析手法を使ってデータから解き明かしていく。全くバラバラの話題なのだけれども根底には思想的統一性があり、まるで口述筆記したかの様なくだけた文体でつづられている。
解き明かした疑問の中にはかなり物議をかもす話題もあり、中絶の容認が犯罪率の低下を招いたとか、生徒のテスト結果で学校の評価をするようにしたら教師の不正が増えた、がそれに当たる。相撲の八百長に関する話題(7勝7敗と8勝6敗の勝率は前者が圧倒的に高い、など)は、感覚的にはあるかな、と思っていることを裏付けている。
学術書と言うわけではないのでこの本の中だけで得られた結果を検証するのは無理だけれど、こういう考え方があると言うことを啓蒙するのには役立つと思う。
|
|
|
|
|